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公益財団法人宮崎県立芸術劇場の自主制作公演シリーズです


by jiku-no-tabi
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5年間、ありがとうございました。

宮崎県立芸術劇場演劇ディレクターの永山智行です。

ごあいさつが大変遅くなりましたが、「日本人のへそ」ご来場、大変ありがとうございました。
また最終日には当日券が数枚しか出せず、せっかくおいでいただいたのにご覧いただけなかったみなさんもいらっしゃいました。改めてお詫び申し上げますとともに、どうぞ今後とも当劇場の事業、のみならず九州の演劇も変わらず応援していただきますよう、重ねてお願い申し上げます。

2009年2月の「女の平和」からスタートしたこの企画も今回で5年目を迎えることができました。もちろん、今回も本当に多くのスタッフや出演者、関係者のみなさんに支えられて無事公演を終えることができたのですが、この5年を振り返ると、たくさんの方の顔が浮かび、本当に多くのみなさんのおかげでこの企画が続けられているのだと、どんな感謝の言葉を並べてもとても言い尽くせないほどの「ありがとう」を、けれどわたしはいったい誰に言えばいいのだろうと、途方に暮れてしまいます。

中でも忘れられないのは、あの東日本大震災の翌日、津波警報の影響でスタッフも来られない中、北九州芸術劇場で上演したチェーホフの「三人姉妹」です。

終幕のイリーナのせりふ「やがて時が来れば、どうしてこんなことがあるのか、なんのためにこんな苦しみがあるのか、みんなわかるのよ。わからないことは、何ひとつなくなるのよ。」が、本当に切なく劇場内に響き、人間たちが苦しみ、悩み、それでも生きてぬいてきた長い歴史を、正に時空を超えて目の当りにした気がしました。

あらためて、そして何度でも、深く感謝の言葉をすべてのみなさんに贈りたいと思います。遠方からも足を運んでくださったすべてのお客様、関わったくださったすべてのスタッフのみなさん、快く参加くださったすべての出演者のみなさん、支えてくださったすべての県民のみなさん、九州のみなさん、全国のみなさん、そして素敵な戯曲を残してくれた先人たち、演劇をつないでくれた人々……、あー、やっぱりきりがないようです。

ほんとうに、ほんとうに、ありがとうございました!

これからも、劇場にできること、わたしにできることを悩みながら、まだ、もう少し、つないでいけたらと思っています。どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。
by jiku-no-tabi | 2013-02-20 10:00 | ディレクター・永山からのお便り